ラブストーリーというかドラマというか。磯村一路は「がんばっていきまっしょい」や「解夏」の監督で、透明感のある映画を撮る人、というのが個人的なイメージで。この映画も同じだった。
あの日は、桜も最後で、バイクの後ろに乗って、彼の背中でケラケラ笑って、楽しくて、でも、その直後の事故で彼は死に、私は生き残る。でも、事故の瞬間の記憶はない。
冒頭、いずみ(北川景子)は精神科に通っている。事故の夢に悩まされ、事故の瞬間の記憶がないから、そしてその事実に向き合うことができないから苦しい。話は、その事実に向き合い始める過程を描いている。人によって見方は異なるのだろうが、個人的には自分の身近な人が、自分に感じる感情や、何かの際にとるだろう行動。それらが想像できるだけに泣けてくる映画だ。
描かれる恋愛自体は普通で、描かれる人物も普通。でもその二人に起こり得ることは普通ではないが、あり得る話。その微妙なリアルさが。。。
あぁ、つらいね。かわいそうだ。
この意識の投影ができると言うことは、いい映画なんだと思う。
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