- 作者: 柴崎友香
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2004/03/05
- メディア: 文庫
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一回読んで、いま、読み直している。
おもしろすぎて、感動しすぎてもう一度読み直したくなったというわけではない。この本は、ゆっくりと小説を読み込むということを思い出させてくれた、いや、教えてくれた。
映画と同様に、大学生の日常を淡々と描いていることに変わりない。
浜に打ち上げられた鯨や、壁に挟まれた男のような、ちょっとした非日常すらないので、
映画以上に平凡な「きょうのできごと」になっている。
映画をみて筋を知ってるもんだから、最初はさらっと読んだ。で、解説を読むとどうやら描写について褒めちぎっているので、しっかりと、ちゃんと情景を思い浮かべるようにしながら読み直している。
そうやって改めて読み返してみると、また違って見えてきた。
のんびりとした話だから、のんびりと読む気になった。なかなかこういう気分になることは少ない。
ちょっと、昔読んだ本を読み返したくなってきた。