いやはや、いったい何年ぶりに赤川次郎の本を読んだのだろう。高校生くらいの頃に、親父が出張の行き帰りで読んでいると聞いたことがある。新幹線に乗っている時間内で読むのにちょうど良いからだと言っていたな。
そんなことを思い出して、新大阪の駅で買って読んだのが「泥棒に追い風」。
夫が泥棒、妻が刑事のシリーズで、赤川次郎の数ある人気シリーズの中でももっとも好きだったシリーズ。この人は本当にキャラクターを作り上げ、物語のなかで自由気ままに走り回らせるのがうまい人だと思う。
数年ぶりに読んでも彼らは色褪せることがなく、昔の記憶のままに立ち回ってくれる。特に後々まで鮮明に残るようなストーリーでもないのだが、魅力的なキャラクターが活躍に心躍り、人間模様にホロリとさせられ、途中の出来事にちょっと落ち込み、最後にはすべてを痛快に解決させて大円団。
何て気分がいいのだろう。
ほんと、出張帰りのサラリーマンには最適な本だと思う。できのいい二時間ドラマを見たようなものだが、二時間ドラマより平均点は常に高いと思う。
ありがとうございました。
- 作者: 赤川次郎
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2010/11/05
- メディア: 文庫
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